こんにちは。リフォームアドバイザーの大場です。
突然ですが皆様、ご自宅のキッチンの吊戸棚をうまく活用できていますか?収納が不足しがちなキッチンでは吊戸棚は収納を増やしてくれる一方で、使い勝手が悪くモノの出し入れが大変だったり、モノが落ちてくる危険性があったりと、不便に感じている人も多いのではないでしょうか。
リフォームにおいて、特に対面キッチンにリフォームしたい場合、吊戸棚があった方が良いかどうかは多くの方が悩まれるポイントです。今回はちょっとピンポイントなテーマにはなりますが、キッチンの吊戸棚の必要性や選ぶ際のポイント・アイデアを解説していきたいと思います。
■キッチンの吊戸棚の必要性とは
吊戸棚とは、壁の上部や天井に直接取り付けられている収納棚のことで、キッチンではシンクや作業台の上部といったデッドスペースを活用して設置されています。古いマンションのキッチンのほとんどには元から吊戸棚が付いていることが多いですが、昔は使っていたけど今では高い位置にあるのが不便に感じてきて全く活用していない・・・、という人も少なくないですよね。
吊戸棚が必要かどうかは、それぞれの家庭のライフスタイル・年代で変わってくるため一概には言えません。収納ペースを十分確保できる場合や、対面化キッチンにした際により開放的な空間にしたい人には必要ないですね。一方で、収納スペースが足りない・子供の手の届かないところに刃物や割れ物を置きたい家庭には設置した方が良いでしょう。また、吊り戸が無くなるとキッチンの手元灯を別で用意いないといけないので、全体のリフォーム計画との兼ね合いも考慮しましょう。
■チェックしておきたい3つのポイント
では、我が家には吊戸棚は必要なのか、不要なのか…?設置する前にチェックしておきたいポイントを紹介します!
ポイント1:吊戸棚以外の収納スペース
手持ちの調理器具や食器などが、キャビネットや食器棚に収まるかどうかがポイント。食器棚やパントリーなどがなく、収納量が足りないようであれば、吊戸棚を設置するのがベターと言えます。
ポイント2:料理器具や道具、食器などの量
家族の人数や来客の有無、料理を頻繁にするかどうかなど、家庭によって収納するモノの量は異なります。量が多いようであれば、吊戸棚を設置するのも一つの手です。ただ、何年も使用していないものがある場合、それらを処分すれば吊戸棚が不要になる場合もありますよ。
ポイント3:調理スタイルや動線も考慮
対面キッチンの場合、吊戸棚を設置することで作業に集中できる、リビングダイニングからの視線を遮る、という効果もあります。「落ち着いて調理がしたい」「来客のことも考えて、キッチンの中があまり見えないようにしたい」という人は吊戸棚を付けると良いかもしれませんね。
■吊戸棚をうまく活用するアイデア
アイデア1:昇降式の吊戸棚を採用する
①電動昇降乾燥機/水切り(Panasonicなど)
食器や調理器具の収納・乾燥できる便利な昇降式の乾燥機。スイッチを押すと、棚が目の高さまで降りてくるので、出し入れがスムーズ。使わないときは上の棚に収納でき、キッチンが片づきやすくなります。
②ソフトダウン・ウォールユニット(Panasonicなど)
手が届きにくい高い位置の棚を、手動で目の高さまで降ろすことができて、出し入れがラクラク。棚がほぼ一定の速さで降りてくる「定速度ダンパー」と、スムーズに上げ下ろしができる「荷重切替機能」が付いています。
アイデア2:吊り戸の下の「アイレベル」(目線の高さ)を充実させる
アイキャッチウォール(TOTO)
吊戸棚タイプのウォールキャビネットの下に取り付ける、目線の高さで使える便利な収納。(吊り戸本体は無くても取付可能)扉が引戸タイプなので開けたままでも圧迫感がありません。
アイデア3:ケースやボックスを活用する
吊戸棚の中に、直に小物を置いたり、バラバラに置いたりしてしまうと、奥のモノが取り出しにくくなってしまいますよね…。効率的に使うためには、ラックやボックスなどの収納グッズを活用してみましょう。特に手の届きにくい高さには、取っ手付きの収納ボックスが取り出しやすくておすすめです。
まとめ
キッチンのデッドスペースを有効活用できる吊戸棚は、とても便利な収納方法です。ぜひこの記事を参考に「我が家に吊戸棚は必要なのか?」をじっくり考えてみてくださいね。