こんにちは。リフォームアドバイザーの大場です。
人気のリノベーションプランのひとつに「パントリー」を設置するプランがございます。パントリーとは食品庫や備蓄庫の役割を持つ収納スペースのことで、キッチン近くに配置します。家事動線がグッと良くなることが魅力です。今回は人気のパントリーについて掘り下げ、弊社の施工事例をご紹介します。
■パントリーとは
パントリーとは「食品庫」の役割を持つ収納スペースです。キッチンの近くに配置されるのが一般的で、主に常温保存が可能な飲食物の保管場所として使われます。パントリーには、壁面に収納棚を備えつける「壁付きタイプ」と、ウォークインクローゼットのように人が中に入れる「小部屋タイプ」があります。食料品や日用品のストック、非常用の備蓄のほか電子レンジや冷蔵庫をパントリーに置くケースもあります。
■パントリーのメリット
1.収納スペースが増え、キッチンがスッキリ片付く
2.在庫管理がしやすい
キッチンのすぐ傍に収納が増えることにより、キッチンが片付きダイニングの生活感を抑えられます。特定のシーズンで活躍する食器・調理器具やホットプレート・たこ焼き機などのかさばる調理器具をパントリーにしまえばキッチン収納にゆとりが生まれます。また食料品や消耗品のストックを一ヶ所にまとめることで、ストックが把握しやすくなり、重複買いや買い忘れを防ぎやすいでしょう。
■パントリーのデメリット
1.他のスペースが狭くなる
2.物置になってしまう恐れがある
パントリーを設置するためには、その分のスペースを確保する必要があります。それによりキッチンやダイニングが狭くなってしまうケースもあります。どの程度のスペースを確保するかは、全体のバランスと収納したいモノの兼ね合いを考慮して検討すると良いでしょう。またスペースがあるからといってなんでもかんでも詰め込んでしまうと、「どこに何があるかわからない」「取り出しにくい」とかえって使い勝手が悪くなる可能性があるので注意しましょう。
■パントリーを設置する際のポイント
1.ライフスタイル・使い方を考えて間取りを検討する
キッチンの収納と冷蔵庫では荷物が収まりきらなくなることが多々ある…という方にはパントリーは便利なスペースになります。逆に収納するものが少なく、キッチン内で収納が完結する場合や、料理をしながら手の届く範囲に物を置いていた方がいいという方には、パントリーはさほど必要ではないかもしれません。そもそもパントリーは必要なのか、必要なのであればどのくらいの広さがあれば良いのかなどはご家庭によって異なるため、しっかりと使い道を検討してから、プランニングに反映していきましょう。
2.動線を考慮して配置を決める
まとめ買いした重い食材を運び入れるのに、玄関からアクセスしづらい場所にパントリーがあると大変ですよね。とはいえ、キッチンから離れた場所にあると、料理中に往復するのが手間と感じるかもしれません。家族が頻繁にパントリーに出入りする場合、キッチンの奥まったところにあると調理中の人とすれ違う可能性があり、双方が使いづらさを感じる恐れもあります。「壁付きタイプ」にするのか「小部屋タイプ」にするのかも、実際の生活の中での動きを具体的にイメージして配置を検討したいですね。
3.棚は使いやすい奥行で可動式に
一般的に、棚の奥行きは30〜45cm程度が使いやすいといわれています。収納するものに合わせて棚のサイズを変えられるように、造作棚を付ける場合は、可動式にすると便利です。デッドスペースは極力減らしたいですね。あえて棚を造らず、市販のラックなどを使って棚を後から作る方もいらっしゃいます。
4.かごや収納ボックス、ラベリングを活用しスッキリ使いやすく
収納するときは、カゴや箱を使って、奥のものも取り出しやすくしましょう。カゴにラベルを付けると家族みんなが、どこに何があるかがわかり、探すひと手間が省けます。高いところも届きやすいよう、踏み台や折り畳み式の脚立などを置いておくといいですね。
5.自分好みにカスタマイズしよう
パントリーはそう広いスペースではないことが多いので、自分の好きな色や柄の壁紙や扉にしてみるなど、思い切り自分の好きなようにしてみるのも良いでしょう。
■施工事例ご紹介
①「壁付きタイプ」と「小部屋タイプ」の両方を採用した大容量パントリープラン
Panasonicキッチン「ラクシーナ」のカップボード「アクティヴウォール収納」を採用。引き出しやカゴがあるので食器以外にも乾物や野菜を収納できます。また自分好みにカスタマイズできる小部屋タイプのパントリーをキッチン背面に設けたことにより、リイングダイニングにモノが溢れない収納たっぷりな間取りになっています。
②キッチンとリビングの間にクローゼットタイプのパントリー
広くリビングを確保できる間取りなら、キッチンからダイニングテーブルの間の動線上にパントリーを設置すると便利です。
③使い勝手が悪かった納戸をパントリーに改良
奥行がありすぎて乱雑になりがちな納戸を、適切な奥行の可動棚を設置することで使いやすいWICに改良。一部はWICの中に入らず使用できる可動棚になっているため、キッチンからすぐアクセスできるパントリーとしても使用できます。
まとめ
パントリーは作るスペースを確保する必要こそありますが、物が集約されるので使いやすさは抜群です。キッチン内の収納だけでは物が溢れてしまう方にはとても助かるスペースです。使いやすいように自分なりにアレンジしてパントリーを有効活用しましょう。ライフスタイルに合わせて、ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。