インテリアと心身の健康 その②~「色彩心理」前編~

こんにちは。リフォームアドバイザーの大場です。

こんにちは。リフォームアドバイザーの大場です。「インテリアが心身に与える効果」について、前回は木製インテリアをご紹介しました。

2回目となる今回は「色の心理的効果」に着目し、色彩心理を活用したインテリアコーディネートを掘り下げます。

■色彩心理とは?

色彩心理とは、色が人の心や行動に与える影響のことです。例えば、「黄色」は『注意』『危険』などのイメージがあることから踏切や道路標識に使われていますね。インテリアでも、どんな色を選ぶのかでお部屋の印象は大きく変わります。

また、色は視覚だけでなく、「温度」「重さ」「広さ」など人間の様々な感覚に影響を与えています。『寒色』『暖色』の温度感の違いや、トーンの明るい色は軽く感じ、トーンの暗い色重く感じる・・・などです。そして同じ大きさのものでも、色によって違うサイズに見えることがあります。これは「膨張色」(赤やオレンジなどの暖色系と白)と「収縮色」(青や青緑などの寒色系と黒)というように分けられます。

■代表的な色の心理的効果とインテリアへの取り入れ方 ~前編~

ここからは、色が持つ心理的効果とインテリアに取り入れるときのポイントを当社の施工事例付きで解説していきます。インテリアにも取り入れられることが多い全11色から、前編の今回は暖色を主にご紹介します。

★赤の心理的効果

赤の心理的効果は「情熱・エネルギーの象徴」・「自信とパワーを引き出す」・「興奮や高揚感をもたらす」

エネルギーとパワーをもたらす赤は、暮らしに元気や活力をもたらしてくれます。特にキッチンを赤でまとめると気分も上がってテキパキと作業するのに効果的です。一方で、神経を高ぶらせる作用があるので、落ち着いて過ごしたいリビングや書斎、勉強部屋には不向きです。リフォームにおいてはキッチンの扉材の色以外ではなかなか採用が難しい色ですね。

ボルドーなど濃い目の赤なら、派手になりすぎず他の色とのコーディネートもしやすいのでオススメ

★ピンクの心理的効果

ピンクの心理的効果は「女性らしさ・かわいらしさを感じさせる」・「幸福感を与える色」・「疲労感緩和に老化防止効果がある」「女性ホルモンの分泌を促す効用がある」

癒しを与え優しい気持ちにさせてくれるピンクはベビールームや女の子の部屋に最適です。緊張の緩和や疲労感の軽減にも効果があります。リビングや寝室などリラックスしたい場所に取り入れていきましょう。

トイレを安らぎの空間にしたいのなら壁紙でピンクを取り入れるとGood

★オレンジの心理的効果

オレンジの心理的効果は「親しみやすさを演出する」・「楽しさや陽気さを感じさせる」・「暖かさを感じる色」

オレンジは家具やインテリアに取り入れると、お部屋が明るく暖かくなります。特に、暖かさや楽しさが求められるリビングに最適です。果物や野菜を連想させるカラーで、胃腸の働きを促進するとされています。キッチンやダイニングに活用すれば食欲アップを狙う効果もありますよ。リフォームにおいてはオレンジっぽい照明の「電球色」をどこに採用するかがポイントになってきますね。

キッチンを囲む壁を取り払い、明るくなったキッチンスペースでさたに映えるオレンジの扉材

照明の配置や配色もリノベーションならこだわることが可能

ダイニングテーブルの照明は、暖色系を引き立て、食べ物がおいしく見える「電球色」で。

★黄色の心理的効果

黄色の心理的効果は「気持ちを明るく前向きにしてくれる」・「元気さや軽快さを表現する色」・「人の目を引きつけて注意を促す色」

黄色は心に刺激を与えてくれる色。楽しく食事をしたいダイニング、頭をすっきりさせたい勉強部屋などに取り入れてみましょう。日当たりの悪い部屋やトイレなど、明るさがほしい場所に取り入れるのも良いですね。多用したいときは鮮やかな黄色よりも、落ち着いたトーンの色や、パステルカラーを使うようにしましょう。

暗くなりがちなクローゼットの中が明るくなります

アクセントクロスでトイレが明るく華やかな空間に

★茶色の心理的効果

茶色の心理的効果は「心を落ち着かせ安らぎを与えてくれる」・「信頼を与えてくれる」・「親しみやすく身近な色」

アースカラーである茶色は、安心感と安定感を与えてくれる色。家の中でもフローリングやドアなど様々な場所に使われ、インテリアの基盤の色だといえるでしょう。温もりや居心地の良さを演出してくれるので、どんなお部屋にも適しています。

床・壁・天井のどこに使っても、どこか安心感のある空間になりますね。

いかがでしたか。次回後編では緑や青、白黒などの残り6色をご紹介しますのでお楽しみに。

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