「SIAAマークと抗菌・抗ウイルス」の話

いつもありがとうございます。リフォームアドバーザーの大場です。

昨年の状況下で、抗菌・抗ウイルス加工の製品をちまたでよく目にしたり、テレビ・CMで耳にする機会が増えましたね。SIAAと書かれたマークを見たことがある方も多いのではないでしょうか。建築業界でもドアハンドルやフローリング、壁紙などにそのような商品が増えてきました。そこで今回はSIAAマークについてと抗菌と抗ウイルスの違いについてご紹介したいと思います。

◆SIAAとは?

SIAA(一般社団法人 抗菌製品技術協議会)とは、適正で安心できる抗菌・防カビ加工製品の普及を目的とした、菌剤・防カビ剤および抗菌・抗カビ加工製品のメーカー、抗菌試験期間集まってできた団体のことを言います。

業界だけでなく、消費者代表、専門家および行政機関からの幅広い意見を聞きながら、抗菌加工製品に求められる品質や安全性に関するルールを整備し、かつそのルールに適合した製品に安心のシンボルであるSIAAマーク表示を認めています。

中でも、抗ウイルス性と抗菌性はそれぞれ国際標準に準じて行われた試験の結果にもとづいて判定されるため、表示が認められた製品は世界中で安心して使用できます。

◆雑菌や減菌とのちがい

抗菌とは殺菌や減菌とはどう違うのでしょうか。SIAAでは、下記のように定義しています。

「抗菌」…製品の表面上における雑菌の増殖を抑制すること。

「殺菌」…細菌などの微生物を死滅させること。

「減菌」…微生物を完全に死滅させること。

菌を長時間増やさないようにすることを抗菌といい、表面の細菌を増殖させないよう加工されている製品(無加工品と比較し最近の増殖割合が100分の1以下)を抗菌加工製品といいます。

◆抗菌と抗ウイルスのちがい

「抗菌が増殖を抑制するものなら、抗ウイルスも同様に増殖を抑えるのでは?」と誤解しがちですが、そうではありません。ウイルスは空気中を飛散することはあれど、他の細胞に入り込まない限りは増殖するといったことはないのです。

SIAAでは、抗ウイルス=製品上の特定ウイルスの数を減少させること、と定義しています。

特定のウイルスを用いて試験したところ、抗ウイルス加工した製品と、していない製品を比較して、24時間後にウイルスの数が1/100以下になった場合に、抗ウイルス効果があると規定しています。

抗菌とウイルスは全くの別物です。抗菌試験と抗ウイルス試験も基準が異なるので、抗菌だからウイルスにも効くとは限りませんし、抗ウイルスだからと言って菌にも強いというわけではありません。

また、このような製品を使用する場合、製品の加工表面が汚れたままだと、本来の抗菌・抗ウイルス効果は十分に発揮できません。大体の製品が(抗菌・抗ウイルス)加工部分に直接菌に触れることで効果を発揮します。

抗菌・抗ウイルスのSIAAマーク表示認定の製品でも塵や埃、汚れなどで覆われることのないよう、表面は清潔に保ちましょう。

いかがでしたか?最近はいろいろな製品に「抗菌加工」や「抗ウイルス加工」がつくようになりました。ぜひ身の回りの製品でSIAAマークがないか確認してみてくださいね!

Comments are closed.