インテリアと心身の健康 その①~「木製インテリア」編~

こんにちは。リフォームアドバイザーの大場です。

こんにちは。リフォームアドバイザーの大場です。リフォーム・リノベーションにおいては機能性の向上・利便性の向上はもちろんのこと、心身の健康に配慮した生活の質の向上を実現することができます。

今回からこのコラムでは、居住空間の居心地に直結する「インテリアが心身に与える効果」について、数回に分けてご紹介していこうと思います。

初回は、リフォームの主役の一つであるフローリングに大きく関わる「木製インテリア」がもたらす心理的・身体的効果を掘り下げます。

■なぜ木製インテリアは心地よいのか

家の内装には多くの無垢材や木目調の資材が使われます。特に床材や家具にそれらの素材が好んで使われるのは木が与える落ち着いた印象によるところが大きいですが、その独特の心地よさは以下の3点に起因すると考えられます。

1.目に優しい

木には目に有害な紫外線を吸収する働きがあり、他の素材(コンクリート、アルミニウムなど)と比べて紫外線(〜400nm)の反射率が低く目に入ってくる光をやわらかくやさしいものにしてくれるという特性があります。また、天然の木の表面にある細かい凹凸は光を散乱して一方向への反射を弱めるので、無垢材を使った床材や家具が多い空間ではまぶしさ(目への負担)が軽減されるという効果もあります。

無垢の床材と無垢の扉に囲まれた廊下。柔らかな光が感じられます。

※床材:プレイリーホームズ     

オーク三層エコプレーゼ ナチュラルグレード

白を基調とした家具も、無垢の床により眩しい感じがしません。

※床材:プレイリーホームズ

メープル ラスティックグレード

2.あたたかい

木がふんだんに使われた部屋に「あたたかい」印象を持つのは、暖色が基調になっているためです。

また、無垢材や木質系建材は肌に感じる体感温度もあたたかいと言えます。なぜなら、木は他の素材と比べて熱伝導率が低い(熱がゆっくりと移動する)からです。

※床材:プレイリーホームズ 

ホワイトオーク パーケット

3.木目のゆらぎ

「1/fゆらぎ」という言葉を聞いたことがありませんか?これは規則性と突発性が人間に心地よいバランスで生じるリズムのことで、人の心拍の間隔、ロウソクの炎の揺れ、ホタルの光り方など自然界に数多く存在します。

「1/fゆらぎ」は、神経細胞が発する電気信号の間隔など生体リズムの基本になっていることが「1/fゆらぎに関する国際シンポジウム」をはじめとした研究で明らかにされており、人間が感じる快適性と深く関わっていることが分かっています。

木目(木の年輪)は同じ方向に並びながらも年輪幅には違いがあり、その微妙なバランスが人の感覚を心地よく刺激します。木のインテリアが心地よさを与えるのは、木目が「1/fゆらぎ」効果を持つことも一因であると考えられます。

■木製インテリアを用いるメリット

木のインテリアは、見る人に「落ち着いた」「あたたかい」「リラックスできる」印象を与えます。

フローリングに着目すると、床材の木目や板幅に狭いものを選ぶと軽快さ・にぎやかさが出て、広いものを選ぶとゆったりした高級感が生まれます。

また、子供の発達に重要な視覚・嗅覚・触覚など五感に対する効果、シックハウス症候群対策として有効であることが木製家具を採用することのメリットとしてあげられます。子供への心理的・教育的効果があるわけですね。

Comments are closed.